生物濃縮による毒性を持つ竜種のバイオアッセイによる環境評価手法のためのファージビティスタディ(仮)』
          Feasibility study for toxicity evaluation  by bioassay using Toxic Dragon from bioconcentration
        宇ノ宮大学 竜学部 技術研究学科  小泉研究室 軟骨 太郎
                                           
                                                
要旨
目的
 本研究は、エジプトアンボイナリュウ(学名:Egyptianus venenatus)を実際に工場排泥を用いて飼育し、飼料の化学物質の含有量と、それらを用いて飼育したエジプトアンボイナリュウの色変化や育成形態の相関性を調べ、環境評価を行った。
手法
 S県内に存在する様々な有害汚泥を排出する5つの工場から排泥を採取する。国立竜研究所から有償提供されたエジプトアンボイナリュウを卵塊から孵化させ、採取した汚泥と飼料と混ぜたものを与えながら60日間飼育したのち、形状変化を記録する。採取した排泥の有害物質の種類と
結論
 本研究は生物応答試験のガイドラインにしたがった実験を工場排泥とエジプトアンボイナリュウを用いて適用可能か試みた。以下に得られた結果をまとめる。   
1)種々の有害元素について環境基準を満たしている廃泥や泥質廃棄物において、アンボイナリュウは様々な形状変化、または色変化が確認された。
2)アンボイナリュウ自体に健康被害および生育異常は見つからなかったものの、形状変化は自然化および生育化では観られない特殊なものが多く、それらは同じ廃泥サンプルであれば如何なる生育個体(雌雄、年齢、温度やPHが異なる個体)においてもほぼ同様の形状変化をなすことが確認された。
3)工場排泥の汚染物質を更に添加すると、アンボイナリュウの背中の生育異常は添加した割合に伴い肥大化していった。その添加量とアンボイナリュウの体重変化割合の推移に、一定の相関が見られた。
4)~~
序文
 竜学とは、古来から存在する『竜種(竜類)』を生物学的、生態学的、あるいは歴史学、農学的に様々な側面からアプローチし研究するために中世頃から発生した学問である。種々の基礎科学から独立発展した比較的新しい分野の学問ではあるが、竜種と人類の関係性は紀元前から続いており、古来より哲学者、詩人、錬金術師などは竜種について深く関心(※1)を抱いていた。
 (※1)深く感心・・・例えば聖書にも、竜種は多く記されている。竜とは「キリスト教を迫害するもの」としてのシンボルの側面もあり、悪魔の写し身でもある。また中国では竜は「大いなる水」を表す生き物であり、皇帝の象徴でもあった。
 現在、世の中に分類されている生物種はおよそ150万種類(※2)ほどとされている。そのほぼ半数が昆虫であり、我々人類の属する哺乳類は5000種ほどである。多様性という観点から見れば、昆虫類こそが万物の霊長であると言えるだろう。 対して竜種は20000種ほど確認されている。比較的系統樹の近い爬虫類の8000種と比べても、圧倒的に多いことがわかる。これは、竜種の「寿命、飛行能力、サイズ」という3つの性質がニッチ(※3)の開拓に非常に役立っているからだと言われている。長い寿命は様々な地域への分散を促し、竜種の特徴である飛行能力(無いものも多いが)はそれを更に助長する。そして地域へ拡散した竜種は、それぞれの気候や植生にあったサイズに進化をする(※4)。こうして竜種は、今のように世界中に脊椎動物としては類を見ないほどの発展と多様性を拡大するまでに至ったのだ。
 (※2)150万種…「されている」というあいまいな表現を使わざるを得ないのは、生物種の総合目録というものがいまだに存在していないからである。ある研究では4千万種に達する、という主張すらあるが、想定される数字のほとんどは昆虫種の数に左右される。
 
 (※3)ニッチ…語源は「壁のくぼみ、隙間」という意味。シマウマは草原の草を食み、キリンは高い木の葉を食する。お互いに異なる環境下にこれを「ニッチ」という。経済学でもよく使われる。
 
(※4)気候 に合ったサイズ…哺乳類や竜類のような恒温動物においては、たとえ同じ種であろうとも寒冷な地域に生息する個体のほうがサイズは大きくなる性質を持つ。これを「ベルクマンの法則」という。
 
 本研究では、その中でもとりわけ特異な性質を持ったアンボイナリュウを用いたバイオアッセイ試験(※5)による環境評価手法の確立を主目的とする。ここでいうアンボイナリュウの「特殊な性質」とは、生物濃縮(※6)を利用した特殊な自衛手段のことを言う。一般的なヨーロッパセキリュウ(※7)や西インドリュウなどのような大型の竜はブレス(※8)によって外敵から身を守ることが多いが、アンボイナリュウは食性によって得た毒を背中の鱗から分泌することによって自衛を行う。そのときに形成される、毒鱗の形状は摂取物の種類や割合によって異なり、また毒の蓄積量が多ければ多いほどその大きさも大きくなる。一定の大きさになったところでアンボイナリュウは脱皮を行い、その毒鱗ごと脱皮した皮を摂取することで自らの身体を使って生物濃縮を繰り返し、毒性を成長と共に強くしていく。
(※5)バイオアッセイ試験…別名「生物応答試験」 平たく言えば生物実験である。飼育している環境の飲水や飼料に毒物や薬物を投与することで、生物がどのような反応を見せるか観察する。主な犠牲者はモルモット、メダカ、ミジンコなど。
 
(※6)生物濃縮…生態系の食物連鎖の過程で、種々の化学物質が生体の中で蓄積される現象。プランクトンが汚染されれば、それを食する小魚が汚染され、それを食べるクジラは更に汚染度が高くなる。レイチェル・カーソンの「沈黙の春」で一躍有名になった言葉 
 
(※7)ヨーロッパセキリュウ… 世界で一番有名であろう竜種。通称レッドドラゴン。イギリスの国竜に指定されており、ウェールズの国旗にも記されている。体躯は20メートルにも及び、空を飛び、炎を吐く、ドラゴンの中のドラゴン。主食はきのみ。
 
(※8)ブレス…竜種特有の生態。口から炎を吐き天敵を退ける。炎をそのまま吐いているのではなく、体内に過酸化水素とヒドロキシンを貯めるふたつの内蔵があり、 その液を吐き出すと共に、牙を擦り合わせて着火することで、800度を超える炎を吐き出すことができる。「カチッ」という音を竜種が鳴らすのは威嚇のためではなく、天敵を殺すための音である。近い生態だと、ミイデラゴミムシが同じような方法で炎を腹部から出して敵を撃退する。
 今回、アイボンナリュウを受精卵の状態から研究室内で一定の環境を作り出し育成し、様々な工場から出る排泥を固めた泥を摂取させることで(※8)どのような変化が起き、それがどのような形状の毒鱗を形成するか、どのような大きさになるかを観察し、その工場排泥の危険性を5段階で評価した。受精卵は国立環境研究所から有償提供されたものを使用し、雌雄はすべて雄とした(※9)その他の飼育環境及び飼育条件は別紙に記載するが、基本的に環境省が指定したアンボイナリュウを用いたバイオアッセイ試験のガイドラインに準拠するものとする。(※10)
 (※8)泥を摂取させる…虐待ではなく、アンボイナリュウの泥食行動を利用した実験。アンボイナリュウは自然界に存在する単体の毒に一定の耐性を有している。火山帯では硫黄を含んだ岩を摂取し硫黄を溜め込むほか、生産活動が行われる工業地域には、様々な種類のアンボイナリュウが集まり、工場排水や排泥を摂取し、自らの毒鱗を発達させる。そのため現代では工場にはアンボイナリュウよけのための音波装置が置かれることも多い。
 
 (※9)すべて雄とした…基本的に同じ量の毒を摂取した場合、毒鱗が大きくなるのはオスの方である。これは雄のほうが身体が小さく濃縮の効率がいいからだとされる。アンボイナリュウの生態として、繁殖期にはこの毒鱗の大きさを競い合わせ、大きいほうが番えるという性質もあり、雄は積極的に毒性物質を摂取する。またその毒性を欲するというアンボイナリュウの性質を利用し、古代の王室では王族の食事の前にアンボイナリュウを食器に放ち、毒味の役割をさせたという。本研究で使用されたエジプトアンボイナリュウは、ファラオの一命を救ったとして神の使いとして扱われた記録もある。
 
(※10)ガイドライン…基本的に生物試験のガイドラインはOECD (経済協力開発機構)が定めており、それに準拠したものを環境省が発行している。が、大変資料が分かりづらい上に潤沢な予算と施設を要求されるため、学生の研究につかうにはハードルがいささか高い。今日もどこかで生物系の学生がガイドライン相手に四苦八苦していることだろう。
 
 
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軟骨
[メモ]脚注が多いので原稿にするときは欄外に文字を小さくして記す
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軟骨
[メモ]脚注の入れ方は川上和人著の「そもそも島に進化あり」を参考にするか、攻殻機動隊方式の手書きでびっしり入れるやり方にするか
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竜学
初公開日: 2020年09月28日
最終更新日: 2024年05月03日
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『生物濃縮により毒性を持つ竜種の色変化判別を用いたバイオアッセイによる環境評価手法のためのファージビティスタディ(仮)』という嘘の論文を書くためのエディタです。
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