アイアイエー島の短くも愉快な冒険を終えた後も、アルジュナはオリオンやイアソンたちと交流するようになった。カルデアに召喚されたばかりの頃は、他のものとあまり関わることなく、独りでいることの多かった彼が、誰かと語らう姿を見ると良き事だと思うと同時に、なんとも言えない心持ちになると、カルナは言葉少なに友であるアシュヴァッターマンに語った。
「友情とは素晴らしいものだ。あの男にこそ相応しいものだろうし、そうあるべきなのだろう。なのだろうけれど」
「それを俺に言っても仕方ねぇだろうが……」
今もアルジュナはイアソンに誘われて、普段食べないファストフードを楽しそうに頬張っている。カルデアキッチンのサーヴァントは栄養の偏るそれらはあまり作らないが、時折メニューに並べられている。カロリー過多、塩分過多なそのメニューをアルジュナはつい避けていた(どちらかと言えば不良サーヴァントや腹ペコ騎士王・黒が食しているのを見ていたからだろう)。そんな優等生染みたアルジュナをイアソンは殊更悪い顔をして誘うのだ。良い子程、悪い事をさせたくて仕方ないらしい。別に悪い事でもなかろうに、とアシュヴァッターマンは思うのだ。
しかし、この兄は違うらしい。宿敵、宿痾などと自他共に認める生前からの因縁の2人だが、同じ陣営になり、お互いに在り方を見定めている。カルナは兄としても接してみようと試みているらしいが、いつも空回る。というか、アルジュナがつい避けてしまうのだ。そのような相談を先日受けたアシュヴァッターマンは、目の前のカルナのなんとも言えぬ表情を見て、頭を掻いた。兄弟揃って……怒りというか呆れて溜息を一つ。
「別に昼飯一緒に食ってるだけだしよ、なんの問題もねぇと思うがな。まぁオリオンはともかくイアソンは……いやケイローン先生もカルデアにいらっしゃるし、そうそう下手なことはできねぇだろうよ。第一、アルジュナだってガキじゃ……」
「そうではなく、そうではないんだ」
「あ?じゃあなんだよハッキリ言いやがれ」
「他のものにあのように笑いかけては、よからぬ劣情を煽ってしまうのではないかと……」
「そんなわけないでしょう!!?何を言ってるんだ貴様は!!!!」
聞こえてきた思わぬ言葉に、一番早く反応したのは件の弟だった。
イアソンはメディアリリィに問い詰められ、オリオンはアルテミスに絞られ、食堂は一瞬のうちに大騒ぎになってしまった。
カルナはというと、アルジュナがこちらに向かってくるので、何故か嬉しそうだし、アルジュナは何もないはずなのに何故か恥ずかしくてたまらなかった。
「締まりがない顔とでもいうのか!私の顔がそんなにもだらしないと!?」
「む、自分でどのような顔をしているかもわからないのか」
「どういう意味だ!!」
「頼むから、他所でやってくれや……」
アシュヴァッターマンの苦悩は続くのであった。
-準備ができてしまったので、ここで、終わりです。見切り発車で書き始めたので何が何だかわらなくなってしまいました……。アイアイエー島ありがとう😊
ご視聴ありがとうございました!