Like a blooming Illusion-Flower(咲き誇る幻の花のように)
えっ
これどう書くのこれ
新しい朝が来た。ヤケクソの朝だ。
「ぅん~……どぅお~~……?」
ムニャムニャと寝言を呟きながら、毛布の中で寝返りをうつ。
瞼が重いしやる気も出ない。意識は半分夢の中。
いつものことながら朝はつらい。
「おっ早~、[emb exp="f.name"]ちゃん。起きよっか♪」
うわ出た。
「…………」
「うわ出たァーっ!?」(立ち絵遠ざかる)
「ドイヒー! そこまでドン引きすることなくない!?」
「いや引くわ! 普通に引きまくるわ!
なななんで勝手に入って来てるの!?」
「そこはまあ、オッケーもらっちゃったし?」
「誰から!?」
「[emb exp="f.name"]ちゃん本人から。
さっき言ってたじゃない、俺が『入っていい?』って聞いたら『うん、どうぞ』って」
「そんなまさか──あ~、確かに言った、ような……?」
「でしょー?」(屈伸)
そういえば寝言でそれっぽいことをゴニョゴニョうめいてたかもしれない。
自分が許可したなら仕方ない……のか……?
「そっかぁ……えーと、怒ってごめんね。勘違いしてた。
ちょっと支度したいから、出来ればあっち向いててもらえると助かる──」
「なんで笑うかな」
「やー、カワイイよね[emb exp="f.name"]ちゃん。
ゴイスーにカワイイ」
「急に変なこと言い出したよこの人」
「俺の話を鵜吞みにしちゃうとこなんか、特に♪」
「…………? あっ」
「ひょっとして、こっちの返事がただの寝言だって分かってた?」
「ん~~とね~~~、(止め)(笑顔)メンゴ♪」
(べしッ!)(背景変更)(ギャグ顔)
時は57世紀、科学王国にて。
詳細は省くがあさぎりゲンに寝起きドッキリをかまされた。
「つーーーーん」
「機嫌直してよ#name1#ちゃん~」
「結局勝手に部屋ん中入ってきたんじゃんつーーーんっ」
今はすっかり身支度を整え、仕事場のテントへと向かう途中だ。
もちろん隣を歩くメンタリストからは、思いっきり目をそらしながら。
「でもま~実際、ただのお寝坊で良かったよ。#name1#ちゃんに何かあったらもう大変」
「つーんっ……」
そうなのだ。
起き抜けにこの顔とご対面した時はとことんビビり散らかしたが、聞けばなかなか起きてこない私を心配して様子を見に来たとのこと。となれば怒るに怒れない。
拗ねたフリをいつやめようかと機をうかがう私に対して、彼はへらへらと言葉を続ける。
「珍しいんじゃない? #name1#ちゃんが寝過ごすなんて。俺はわりと生活リズムとかドイヒーだけど~♪」
「……夢を……」
「?」
「変な夢、見てたから。それで寝覚めが悪かったのかな」
視線を送れば、当然のように目が合った。
「どんなだったか聞かしてよ。イヤな感じじゃなかったんでしょ、その調子だと」
「う~ん」
からころと、道端の小石を蹴り飛ばしながら考える。
実はゲンが絡んでくる内容なのだ。わざわざ隠すほどのことでもないが、どうしようか……
α.誤魔化す
「ゲンが……やっぱりなんでもない」
「なになに、俺が登場してたってこと~?」
話す途中でなんだか無性に照れくさくなって、足元の石ころをひときわ強く蹴飛ばした。
視界の端に紫色の衣服がちらつく。
「変な内容だったし、聞かない方がいいと思うよ」
「ええ~なにそれ、ゴイスー気になるんだけども」
「教えてあげない」
冗談めかして舌を出すと、「ドイヒー!」とお決まりの台詞が返ってくる。
実際大した夢でもないし、少々ハードルも上げてしまった。このまま黙ってた方が面白いかもしれない。
などと考えをまとめていると──彼は意味深に口の端を吊り上げた。
呼吸の隙間を縫うように、自然と距離を詰めてくる。
「まぁぶっちゃけた話、夢にまで俺が出てきちゃうってことは──」
今にも肩が触れ合うほどの、近すぎる位置に彼はいて。
鋭い瞳がある。絹糸めいた髪がある。胡散臭くも不思議と惹かれる笑みがある。男性にしては高めの声が心のどこかをくすぐっていく。
「#name1#ちゃんってば、相当俺に意識されてるのかも♪」
「……逆じゃなくて?」
「逆じゃなくて、ね」
そういえば、古文の授業かなにかで聞きかじった覚えがある。夢に異性が出てくる=その人に好かれている、とする考え方があったとか。
無意識に思い描くほど。無意識へ介入してしまうほど。
どちらにしても当てにならない言説だ。信じてしまいそうにはなるけれど。
「実際そういうことかもよ。俺がちょっとでも長く#name1#ちゃんと居たいって、そう思ってるのは確かだしさ」
爽やかな朝に似つかわしくない、毒のように甘い視線で。メタリストはほくそ笑む。
β.正直に言う