毎週木曜は駆け込みの日。というわけで今日は豪華二本立てでお送りします。なお写真はうっかり撮るのを忘れてきました。そんな日もある。
 まずは1本目、「宇宙からのメッセージ」!
 wikiによれば、当時の世界的なSFブームに乗っかるべく、制作費10億円を投じて作られたという本作。まさに夏休みシーズンに相応しいSF娯楽超大作といった趣の作品でした。
 舞台は近未来。地球から遠く離れたアンドロメダ星雲に存在する平和な惑星ジルーシアは、邪悪な侵略者ガバナス帝国を率いる皇帝ロクセイア12世の魔の手によって支配されていました。
 ジルーシアの姫であるエメラリーダは、この状況を打開すべく側近のウロッコを伴い、ジルーシアの伝説が「8人の勇者を導く」と語る聖なる木の実「リアベの実」を手がかりにガバナス帝国を打ち倒してくれる勇者を探しに行きます。
 一方、地球連邦の植民惑星ミラゼリア。そこに住む若者である宇宙暴走族シローとアロン、そして富豪令嬢のメイアの3名は、いつの間にか自分たちの手元に「リアべの実」があることに気づきます。戸惑うシローたちですが、紛糾する状況の中、チンピラのジャックや元軍人のガルダを伴ってエメラリーダを助けることに。
 残りの仲間はどこに? そして彼らは見事ガバナス帝国の野望を砕くことができるのか!?
 おそらく初めて見る作品でしたが、まさに当時の東映の正統派SF特撮映画!といった作品で素直に楽しめました。
 ストーリーは見てて思った通り「南総里見八犬伝」をモチーフにしているそうで、それプラススペースオペラ映画が絶対に避けては通れない「スター・ウォーズ」といった構成。
 まあそれを見た第一印象が「金かかってんなあ……」にだったので穢れた己を感じてしまいました。
 でも実際、特撮は1978年のものとは思えないくらいよくできてると思います。スペースオペラのキモとも言えるメカデザは石ノ森章太郎先生だ!
 主役メカであるリアべ号やギャラクシー・ランナー、コメット・ファイヤーといった宇宙戦闘機はスター・ウォーズの系譜を感じさせながらも独特のレトロなテイストのあるデザインになってて好き。
 敵であるガバナス軍の戦闘機や巨大戦艦グラン・ガバナスも、いかにも強大な敵といった感じのデザインで戦闘シーンに華を添えてくれます。特にグラン・ガバナスは、巨大戦艦お約束のあのアオリのアングルを見せてくれるので、その巨大感をしっかり見せつけてくれます。
 また、特撮映画の本質的な主役といっても過言でも華厳でもない各種エフェクトですが、これがもう1978年の映画とは思えない……いやむしろ1978年の映画だからこそのオプチカル合成(だよね?)と爆破の迫力がもうたまらん。特にガバナス軍戦闘機ガバナス・シューターの、6本の砲身から収束されて放たれるビームが最高。男の子はいくつになっても収束ビームが好き。
 キャラもコテコテに濃くてよかった。特にヴィック・モロー演じるゼネラル・ガルダと千葉真一演じるハンスがシブかっこいい。勇者の証であるリアべの実がウイスキーグラスの中に現れるという演出もキャラに合っててよかったですね。
 あと東映なので丹波哲郎も出るよ!
 また、ロクセイア12世を演じる成田三樹夫氏の台詞回しがいちいちカッコいいというかそこだけ時代劇でカッコいいやら笑えるやらでした。
 次、2本目は「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」!
 わたくし人形使いは江戸川乱歩はちゃんと読んでないんですが、本作は乱歩作品のエログロ全開でまあよくこんなもん作ったなあという感じでしたね。
 精神病院に収容されている青年、人見広介。彼は記憶を失っており、自分がなぜそんなところにいるのかわかりません。広介は病院から脱走し、公園で出会った曲馬団の少女の歌う子守唄から記憶を取り戻しかけるも、少女を殺害した犯人に仕立て上げられてしまいます。
 断崖絶壁と打ち付ける波のおぼろげな記憶を頼りに北陸へと逃亡した広介は、そこで自分と瓜二つの菰田源三郎なる人物の死亡記事を見つけます。広介は源三郎が蘇生したかに見せかけて菰田家に潜り込みますが、そこにはおぞましい秘密が隠されていたのでした……。
 本作は乱歩の「パノラマ島奇談」を原作としつつも、「孤島の鬼」や「屋根裏の散歩者」といった複数の作品から断片的なイメージを持ってきているそう。なので特定作品の映像化というよりは、「乱歩作品のイメージの映像化」といった感じでしょうか。
 本作を一言で言い表すなら「乱痴気騒ぎ」でしょうかね。
 前述の通り、本作は乱歩作品の持つエログロ全開でまさにカルト映画といった趣。真犯人だとか主人公の正体だとかといったミステリー部分よりも、とにかく強烈な「怪奇」のイメージが前面に出ている印象でした。
 というかミステリー部分はなんか終盤で唐突に明智小五郎が出てきて全部説明するしな……。
 本作の怪奇が炸裂するのはなんといっても菰田家当主、丈五郎が大金を注いで改造したという無人島に群れなす奇形人間たちのシーン。
 このシーンの奇形人間たちは丈五郎を演じる土方巽氏が率いる暗黒舞踏塾のメンバーだそうですが、ほかのどんな映画ジャンルでも見ない種類の不気味さと怪奇がありました。こういうのって大げさにやるとどこかにわざとらしさというか嘘くささ、言葉を変えれば「演じてる感」が出てくるものですが、本作のこのシーンに登場する数々の奇形人間たち、そして丈五郎を演じる土方巽氏はもう「演じてる」じゃなくて「取り憑かれてる」といった様子でした。そういった意味では本作はこないだ見てきた「カーンターラ」と同方向の作品とも言えるかも。
 そしてあの衝撃のラスト。なんかもう……( ゚д゚)?となるしかありませんでした。心中するにしても崖から飛び降りるとかあったろうになんで花火なの……?
 創作作品には数多くの「その時代にしか作れなかった作品」「その時代でしか成立し得ない作品」というものがありますが、本作もこの当時にしか作れない作品だったでしょう。現在のコンプラからすると完全アウトだしな……。「キ〇〇イ」とか遠慮なしに連呼してるし……。
 2本とも昔の作品はすごいなあ……といった感じでしたね。いろんな意味で。
 
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塚口サンサン劇場「宇宙からのメッセージ」「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」見てきました!
初公開日: 2026年08月21日
最終更新日: 2026年08月21日
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