最近の塚口のマサラ上映では、ゴミ収集の都合でしばらく出番がなかった火薬銃。
 しかし、そんな火薬銃が火を吹くときが再び訪れる!
 というわけで今日参加してきたのはこちら!
 わたくし人形使いは、実は本作どころかジョン・ウィックシリーズ自体初見だったりします。しかし事前に有識者の意見を聞いてみたところ、前作のあらすじがあるということなのでまあここから見てもよかろうと判断し参加してみることに。
 ちなみに見る前のわたくし人形使いの「ジョン・ウィック」シリーズの認識は「犬をひどい目に遭わせた人たちがキアヌ・リーブスにひどい目に遭わされる」なんですが合ってますでしょうか。
 さて恒例の待合室は、なんかもうスーツ姿の殺し屋軍団で埋まっておりほぼブルース・ブラザースな感じ。わたくしも今日は前日の晩に繕った黒コートを着ていきました。
 前述の通り今回は所見だったんですが、おそらく登場キャラのコスプレであろう杖を持った人が数人いて、「これは強キャラだ……」とか思っていました。あと着物の方もいたりしてカッコイイ。
 そしてこれまた恒例の塚口のホスピタリティ。
 チョコレートやミルメークやクリアファイルに加え劇場特典も頂いてホクホクです。特にクリアファイルには「梅田駅はどこなのかはっきりしてくれないかコウジ!!」という関西圏に住む者なら誰もが言いたいセリフが刻み込まれており爆笑してしまいました。
 あと頂いたミルメークはさっきうっかり牛乳ではなくお湯に溶かしてしまいました。いくつになってもこんな調子です。よろしくお願いします。
 さておき、上映前のスクリーンはこんな感じ。
 スクリーンには「塚口コンチネンタルホテルの6つの掟」が表示されています。これを見て「ウルトラ5つの誓い」を思い出したあなたは僕と握手!
 客席を埋める観客が着々と銃器類の準備を始める物騒な空気の中、塚口コンチネンタルホテルを統べるシネマシスター☆トムこと戸村支配人が登場!
 今回は某球団の黄色い法被姿の戸村支配人の前説に、すでに準備万端で今からカチコミじゃいといわんばかりの銃声が応じます。ここ本当に映画館?(いつもの)
 いつものことなんですが上映前から盛り上がりすぎ。戸村支配人の静止も聞かずに火薬銃撃ちまくる塚口の民、実に空気が読めています。みんながひとつになれる映画館、サンサン劇場。
 そして前説が大喝采のもとに終わりを告げ、いよいよ「ジョン・ウィック・コンセクエンス」上映開始!
 さて、前述の通りわたくし人形使いはジョン・ウィックシリーズは今回が初見だったので、映画の感想も交えながら今回のハードマサラ上映の感想を書いていきます。
 まあ本作の感想を書くに当たって、アクションに言及しないわけにはいかないでしょう。
 本作のアクションの特徴は「地味なくらいコンパクト」と言えるでしょうか。いわゆるハリウッド的アクションと言うと、ワイヤーアクションで数メートルジャンプしたり多数のモブ戦闘員を一気になぎ倒したりするのがお約束。もちろんそれが映画のアクションとして間違っているとかそういう話ではありませんが、本作のアクションはいわゆる「大げささ」を極力排除したものになっていると感じました。激しい銃撃戦ひと取っても集団を一気になぎ倒すと言うよりは確実に一発一発銃弾を当てて倒すという、いわば「100対1」ではなく「1対1×100」というべきか。なんか本作のアクションのコンセプトって、いわゆるハリウッド的アクションではなく時代劇の殺陣に近いものを感じました。
 そして、この本作独特のアクションを成立させているのが実は「敵の強さ」だと思います。本作における敵はいわゆる雑魚戦闘員がやたら強い。普通のアクション映画なら雑魚戦闘員は銃弾1発で死ぬものですが、本作の戦闘員は全員きっちりとどめを刺すまで攻撃してくるというしぶとさ。分かる人にはわかる例えで言うと、ザコ敵が全部中型機並みの耐久力を持っているSTGって感じでしょうか。
 いったんダウンしたと思っても隙あらば起き上がってくるので気が気じゃないというか、いわゆる無双状態にならないんですよね。なんというか「人間を殺すのって大変なんだなあ……」としみじみ思います。しかし、だからこそ孤軍奮闘を強いられるジョンがとんちと工夫で戦い抜く姿を楽しめるというもの。ガンアクションはもちろんのこと、格闘、ナイフ、チャンバラ、ヌンチャク、カーアクションなどなど、もうほとんどダイナマイト刑事のノリで豊富な戦い方を見せてくれます。
 そして、雑魚戦闘員が強いなら幹部クラスの敵は当然それ以上の強さを持っています。個人的にはナイトクラブのボス、キーラが非常に印象的でした。「ナイトクラブのボス」でなおかつ「肥満体」「悪趣味な金歯」という特徴を持つキャラクターはこうした作品では自分では戦わないかめっちゃ強いかのどっちかと相場が決まっていますが(少年マンガ調べ)、キーラは後者なうえにジョンとタイマン格闘戦を見せてくれるという稀有なキャラ。特にあの体型で華麗な回し蹴りを繰り出すとか誰が予想し得ただろうか。
 また、こうしたアクションメインの作品ではアクション自体だけでなくそのアクションが行われるロケーションも非常に重要。しかるに、本作の前半部分である「大阪コンチネンタルホテル」での大バトルは、まさに「翔んで大阪 梅田より愛をこめて」といった感じでとてもよかった。首長連合の犬にはそこらへんの草でも食わせておけ!!
 本作の大阪はいわゆるトンチキジャパンに振り切っておりそういうのが好きな人にはたまらない感じです。そして真田広之演じるシマヅ・コウジ率いる大阪コンチネンタルホテルと首長連合のバトルがもうすごい。何がすごいって大阪コンチネンタルホテル側の戦闘員が般若面型プロテクターやら短弓やらで武装しておりとてもトンチキでとてもカッコイイ。というか短弓を用いたアクションをここまでフィーチャーした作品はほかにないのではないだろうか。弓というと一般には遠距離武器というイメージがありますが、本作ではミドルレンジからクロスレンジでの戦闘にもしっかり対応しているのが印象的でした。
 そしてこの大阪コンチネンタルホテルでの戦闘シーン、もう火薬銃がずーーーーーっと鳴りっぱなし。今回はハードマサラ上映というレギュレーションで、使用可能なアイテムは火薬銃、鳴り物、クラッカーのみだったんですが、もう単位時間あたりの火薬の消費量をスクリーンの中と張り合うような勢いでクラッカーと火薬銃がパッカンパッカン鳴りっぱなしでした。塚口のマサラレポでは毎回書いてますが、これこそ映画館で、塚口でしか味わえない興奮ですよ。というかこれだけの火薬を169分の間に消費するとか花火大会か? これまた毎回書いてることですが、四六時中パッカンパッカン撃ってるクラッカーと火薬銃の音が、ここぞというときに一斉にシンクロするのが最高。
 また今回は発声もOKとなっていましたが、ジョンの「梅田駅で会おう!」のセリフに「梅田駅ってどの梅田駅!?」「絶対迷うぞ!」「ちゃんと言って!」「西梅田?」と関西勢ならではのツッコミが入ってて爆笑してしまいました。確かに「梅田駅」だけだとどこ行けばいいかわからないからなあ……。
 本作においてはキャラクターの誰もが魅力的なんですが、やはり特に声援が多かったのはドニー・イェン演じる盲目の殺し屋にしてジョンの旧友・ケインでしょう。このテの作品において盲目キャラ=強キャラというのはコーラを飲んだらゲップが出るくらい確実なんですが、まあ強い強い。一言で言うと男たちの挽歌のチョウ・ユンファと座頭市を足して足しっぱなしにしたくらい強い。
 前半の大阪コンチネンタルホテルでの戦闘シーンでは、「目が見えない」というハンディが「音を立てたら即死」にひっくり返るくらい強い。また、厨房での戦闘でなんか壁にくっつけてるので爆弾か何かと思ったらドアチャイムだったというどこかユーモラスなところもあるのがさらに美味しい。
 本作では最終的にこのケインとジョンの対決がラストバトルとなるんですが、それまでの激しい集団戦と打って変わって、このラストバトルは組織のルールに基づいた決闘で、1対1で武器は決闘様拳銃のみ、しかも両者1発ずつ、撃つのは30歩離れてからという完全に「静」の、さらに言うなら現代的な銃撃戦から西部劇のワンシーンになったかのようなバトルになっているのが実にニクい。
 そして今回、久しぶりに火薬銃が解禁されたことによる最大のメリットが発揮されたのがここでしょう。今まで遠慮なしにバンバン撃ってた火薬銃とクラッカーの音は鳴りを潜め、観客席にはスクリーンと同等の緊張感が走る。これまもまた毎回書いてますが、塚口のマサラ上映は第4の壁すら超えてスクリーンの中と同化できるのが最大の魅力です。我々はあの瞬間、ジョンと、そして同時にケインと銃口を突きつけあっていた!
 ……そんな緊張のラストバトルの結末からのあの寂寥感のあるラストシーンがとてもいい。そう、こういう激しいバトルのある作品はエンドロールの余韻に浸るのがまた好きなんだよなあ。
 そしてジョン・ウィックの戦いを見届けた塚口コンチネンタルホテルの同業者(と書いて「なかま」と読みたい)の拍手とともに明かりの灯ったシアター4、火薬の煙が充満してて笑う。
 興奮未だ冷めやらぬ中、マサラ上映の恒例である写真撮影に入ります。と、ここで毎回素敵な写真を撮ってくれている関西キネマ倶楽部さんからなにやら提案が。
 今回はレギュレーション上紙吹雪がないので、なんと以前の「バンバン!」マサラ上映で使ったダイナマイトみたいなクラッカーの残りをここで使うということに。残ってたのかアレ……というかあれでまだ残ってるとか一体何個発注したんだよ……。
 数が限られているので塚口初見さんに優先的にダイナマイトが配られます。初見さんを逃さない映画館、サンサン劇場。
 そしてこのクラッカーがどのように使われたかは、関西キネマ倶楽部さんのtwitterアカウントにてたしかみてみろ!!
 ……というわけで、「ジョン・ウィック・コンセクエンス」ハードマサラ上映、楽しんできました!
 初見の映画をいきなりマサラ上映で見るというのはハードルが高いという声もありましょうが、思い返せば人生初のマサラ上映が初見「バトルシップ」だったのでもはや怖いものはありません。とか言ってると今度は「K.G.F.」2本立てマサラ上映ですよ。3分完売の予感。
 というわけで、来週はコーラーラ金鉱でお会いしましょう。
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塚口サンサン劇場「ジョン・ウィック・コンセクエンス」ハードマサラ上映撃ちまくってきました!
初公開日: 2023年12月02日
最終更新日: 2023年12月03日
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