ようやく最後の実績をコンプしたので、「The Vagrant」のレビューをしていきます。
コンプ時の総プレイ時間は37.3時間+α。
ゲーム内容は、「朧村正」「オーディンスフィア」、ひいては「プリンセスクラウン」発祥の横スクロールアクションRPG。放浪の剣士ヴィヴィアンを操り、ダンジョンを突き進みボスを倒していくというものです。
まず特筆すべきはそのコスパ。
基本的にsteamのゲームはセールで最安値を狙って購入しているんですが、本作はなんと缶ジュース1本以下の価格、DLC含めても缶ジュース2本以下の価格で購入できます。
そんな低価格に反してゲームのボリュームは非常に充実しています。ニューゲーム+、マルチエンディング、豊富な実績などやりこみ要素が豊富で、おそらく定価で買っても十分満足できるでしょう。
また、アートワークやキャラのアクションも魅力的。暗い森や闇深いダンジョン、不気味な背景の冥界など、さまざまなロケーションが美しいアートワークで描かれており飽きさせません。
また、主人公ヴィヴィアンのアクションも豊富で、なおかつキビキビ動いてくれます。少なくとも「キャラが思った通りに動かない」といったことはないのでストレスなくキャラを動かせます。同じく敵キャラの挙動も豊富なので戦闘も飽きません。
しかし反面、ところどころにけっこう中途半端な部分が散見されます。
まず挙げられるのがクラフト要素。
本作では鍛冶屋に素材とお金を支払うことで武器防具をクラフトできるんですが、武器防具は宝箱やオブジェクト、敵からのドロップでも手に入るので、わざわざクラフトで作るメリットがない。
さらには宝箱やドロップで手に入る武器防具にはランダムで能力アップのルーンが付与されているので、クラフト要素は完全に死んでます。
さらに、武器防具に付与することで各種能力アップができるルーンも効果が実感できるものが少なく、ルーンによるカスタマイズ要素も薄い。
武器には属性なし、炎、氷、雷の属性があるものの、それによるダメージの違いもそんなにないので結局は無属性の武器に落ち着いてしまうので、属性要素もあまり機能してません。
また、せっかく武器を変えるとグラフィックも変わるのに、それ以外のキャラスキンが変わらないのは非常にもったいない。最高値の装備であるビキニを入手してキャラスキンが変わらないことに絶望したプレイヤーは多かろう。
主人公ヴィヴィアンや敵キャラのキャラパターンは豊富なものの、NPCは棒立ちが多くてもったいない。
ストーリーに関しても、イベントはけっこう豊富なもののメッセージのみで済ませてある部分も多く、ストーリーの見せ方があまり上手いとは言えません。イベントシーンもなんか淡白で盛り上がらない。メッセージに関しても一度に表示される文章量が多すぎて読みにくい部分が多く見られました。
やりこみ要素はあるものの、これまたところどころに中途半端な部分が散見されます。
キャラメイク要素は結局のところ同じ装備に行き着くのであまりバリエーションはありませんし、キャラの成長要素も早々に頭打ちに。
また、本筋とは別ルートにセーブ不可の強敵ラッシュダンジョンがあるんですが、これも全部で9階層とボリュームが少ない。
難易度は複数あるものの、最終的にはゴリ押しでプレイすることになるので、高難易度をテクニックで突破といった展開を期待してると肩透かしを食うでしょう。
実績に関しては、「Rune Packed」(4つのルーンが付与された武器防具を拾う)がリアルラック依存なのがなんとも、と言った感じ。
価格に対するボリュームは十分以上にあるんですが、コンプしたあとで見返すと全体的に中途半端な部分が目立つのがちょっと残念なゲームでした。