私は続く【空間】でパズルピースを探しながら、時おり自分の姿を確認するようになった。
 氷の塊、水たまり、建物の窓……パズルピースを集めるたびに、私の姿はいつの間にか変わっていた。
 と言っても、まったくの別人になってたわけじゃない。赤いリボンに続いて、青いリボン、茶色の衣装、眼鏡……まるでファンションショーみたいに、私の姿はころころ変わっていった。
 しかも、パズルピースを集めるたびに変わる私の姿は、どれも覚えのあるものばかりだった。青いリボンはわかさぎ姫が無理やり押し付けてきたものだし、茶色の衣装はハロウィンのときに着てみたもののそのままタンスの奥にしまい込んだもの。眼鏡は、いつも本を読む時にかけているものだ。
 最初はいきなり自分の姿が変わってしまったことに疑問や不安もあったけど、私はだんだん自分の姿が変わることが楽しくなってきた。まるで今までの自分の思い出をなぞっているようで、わたしは懐かしい気持ちになってきた。
 そう言えば、前回の事件のときも【記憶の欠片】を集めるたびに、誰かが失っていた思い出が蘇っていった。それなら、このパズルピースにも誰かの思い出が――
 ――。
 背筋に氷柱を突っ込まれたような悪寒が、全身を走り抜けた。
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