今日の蓮二くんは変だと思う。
いつものような余裕ぶった顔はどこへやら。朝から家じゅうどこに行くにも私にべったりついて回ってくる。キッチンにも当然入り込んでくるので、どうせついてくるならお手伝いして、とお味噌汁を作らせようにも吹きこぼすわお豆腐クラッシュするわでてんで使いものにならない。
「んも~~~どうしたの今日。」
「いや…すまない…」
「返事になってなあい」
仕方がないので、食卓に座らせてお茶を淹れてあげておとなしくさせる事にしたけど、蓮二くんは分かりやすいほどにしょんぼりモードだ。
「ヤな事あった?」
「ん…」
蓮二くんとの付き合いはそれなりに長い、けどもこういう時は未だにどう対処してあげたらいいのかとても悩む。何せ普段は私よりずっとしっかりしている聡明な人だから、こうやってまるでぐずった5歳のような、甘えたがりモードになられてしまうと参ってしまう。
「ごはん、食べたらお散歩いこっか」
「…ああ、そうだな」
「いつものとこいこ」
「すまないな、気を遣わせてしまって」
「んーん」
いつも通りの、決して豪勢じゃないけどそれなりに自信のあるメニューを食卓に並べながらよしよしとあやしてやりながら自分も席に着く。こんな事おとなしくさせてくれるのはこういう日くらいだから、これくらいはしてもいいよね。
「いただきます」
鮭の塩焼きに、筑前煮、お味噌汁。お味噌汁のお豆腐は可哀想だけど、それなりに今日もおいし