この記録は自分の今の状況を整理するために作成した。
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私にはファミリー内での生活があり、ファミリー内での生活を優先する必要がある。ファミリーは老若男女の6-8人程度のグループで結成している。ファミリーはタイタンが予め決めたデザインで運営されており、生涯の仕事仲間であったり、友人、恋人というのはそこから選ばれる前提になっている。
ファミリーの仕事では、主にダイブ世界の創作をしている。既存のダイブ世界で有ったり新しいダイブ世界であったりと様々だ。ダイブ世界はタイタン塔の複数住人と共に設計していく。大抵の場合、創作は1つのテーマに沿って行われる。そして、私がタイタン塔で作り上げるテーマ性は決まっている。それは、異なる生命と一緒に未来を描いていく中でのドラマと日常だ。創作はプロジェクト単位で進められていき、プロジェクトが終われば次のプロジェクトが始まる。きっとその繰り返しの人生だろう。
本題に入ろう。私は今、とある人に恋をしている。
その人は別のタイタン塔に住んでいる。
前に打ち上げたロケット発射プロジェクトで知り合った人だ。
ロケットは無事に飛び上がり、人類は久々に月への探査を行うことになった。
ロケットには「娯楽となる複合データ」と「エネルギーの高効率生成と作成方法が書かれたデータ」
「高度技術を兼ねてデータを三次元構造で理化する機構」を積んで発射されており、それらを月の核シェルター前へと運ぶプロジェクトだった。
地球のタイタンに住んでいる我々と、月の地下タイタンに住んでいる人々の懸け橋となるプロジェクトである。
私たちはその過程で知り合った。担当は物語部門だった。
プロジェクトはすべてのタイタンから選出された人によって作られることになった。
実際に会って話すことはなく、チャットボットを含めての通話でのやりとりで進められた。
彼女はさっぱりとした口調で悠々と物語を語った。
壮大な物語における彼女の思想は無邪気であり、予想が付きづらく魅力的に見えた。
彼女は独特なリズムを主義として、物事を解釈して結論を出す癖があった。
一方で、私も一定のパターン思想を持って物語を作って行くたちだ。
その思想はどちらかと言えば、典型的なパターンをどうやって再現するのかに収束する。
その少し似ているようで、まったく別の色味を魅せる抽象的な類似性に惹かれたのかもしれない。
まず私は王道をどう収めるかで今回は考えた。それを彼女に伝えると、彼女は当たり前と言う風に王道物語を作り上げてくれた。
そこに私も共作をして完成した物語は物足りなさはあったが、きっと月に居る人には響いてくれるものに仕上がった。
そして、私はこの物足りなさを口実に、彼女との共同プロジェクトで満足の行くものを作りたいと思うようになった。
それから私たちは何度か趣味の物語創作を行った。
その創作の事を話そうと思う。今思っても酷いことをしていたと思う。
その創作では私は意地を張っていた。
この恋はきっと叶わないと思っていた部分と、惹かれている部分がねじ曲がって創作の質を悪くしていたと言っていい。
これは、創作に対する冒涜であり、彼女の貴重な時間を奪っているという二重の申し訳なさがあった。
事の経緯はこうだ。
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しかし、それは違った。
私たちは思考し、チャットボットと交渉し、タイタンの予想を塗り替えた。
それによってファミリーデザインを超えた新しい生活スタイルを構築することが出来た。
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