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10億年後の未来。そこにはどんな世界が広がっているのか。
この世界を照らそうとするときに見えたのは宇宙よりも濃い桃色だ。桃色は自然界に多く発生しない色だ。この色は現実的ではないこと、フィクションであることを脳裏に焼き付けるだろう。目の前が桃色に染まり、空間も時間も計れない虚へと突き飛ばされる。視界の横でユラユラと振り子が動いている。その振り子は重力の動きに逆らって、右から左へと位置エネルギーを馬鹿にするかのように高さが異なる位置で止まっては揺れていく。その景色にケチをもっとつけようと思ったところで、重力が一度自分をかっさらう。そこはジャングルの奥地だった。どこかでバサバサと鳥が飛ぶような音がする。そっちへ目を向けると、何も見えないが葉っぱが確かに落ちていた。飛んで行った鳥はどこにも見えない。元からいなかったようにさえ感じる。ジャングルの奥に進むと桃色が浸食してくる。身体の感覚は途切れて、また視界は桃色一色に染まってしまう。また振り子がいた。そいつは馬鹿にしているかのようにまだ動いている。一歩足を踏み出すと、足はねじれて崩れ落ちた。感覚はないから痛みはない。焦ることもなかった。ただそうなったのだと理解するだけだ。そんなことはどうでもいい、それよりもこの中がどうなっているのかを知りたい。そう思って次は泳ごうと思った。地面もないのだ、なら泳いでみるのも手だろう。ひと掻き。ふた掻き。ひと掻き。ふた掻き。掻いて進んでいく。進むことはできた。相変わらず、視界は桃色で浸食されている。景色に変化は見られない。ただ、掻いた時に感覚があった。唯一の感覚だった。空間を掴む感覚が面白いからついついやってしまう。ひと掻き。ふた掻き。腕に煙のような何かがぶつかって一瞬硬い液体となり、次の瞬間にはジェル状になって煙になる。煙から液体へと変わる感覚が面白い。泳ぐことなく、その場で掴もうとただもがいてみる。足は崩れ落ちているが問題なく進むことが出来る。楽しい。楽しい。ひと掻きしてみる。ふた掻きしてみる。そんな風にしていると、大きな歪みが桃色の視界に確認できた。ねじれている。それが大きく波打ってこちらに近づいてくる。鳥が飛ぶ感覚を聞いた。気づくと、またジャングルに居た。きっと鳥はいないだろう。見てはいないが鳥の感覚だけが思考に浸食している。足音が近づいてくる。草木をかけ分けてくる音だ。影が見える。影だけで形何て分からない。そいつは言った。「なんだ虫か」と。
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トチ
10億年後の物語
初公開日:
2022年07月07日
最終更新日:
2022年07月09日
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