準備中…
一次創作を書いていきます。
『黎明の天鍵』という作品です。
日記パートの執筆は省略します。
一応あらすじ↓(本文はその下)
”鍵”それは、人の心を繋ぎ、成長させる力――
自分勝手な天才、自由奔放な三つ子、殺し屋稼業だったムードメーカー、俺様気質の御曹司、日本を占めるヤクザのナンバー2、過去の清算を望む復讐鬼…
誰も予想しなかった、しかし必然であった彼らの出会い。
今、語り明かそう。
彼らの”英雄”と呼ばれる所以と、その成長の物語を――
リアルタイムで進行する、現代異能ファンタジーです。
以下、本文(続きからですので、それまでを読んでないよという方はエブリスタの方にそれまでの細かいストーリーがあります)
第二光 1話
2020年6月5日午後5時
 乾いた暑さが、全身を包む。
 まだ6月だというのに、気温は30℃近かった。
「最近一気に暑くなりすぎじゃないっすか?」
 香也は手で顔を扇ぎながら、空を見上げて呆れたように言った。
 扇ぐことに特に意味はない。
 というかむしろ熱くなると知っていても、扇ぐ手を止められないのは暑すぎるからだろう。
「おまえはまだいいだろ、水浴びみてーなもんなんだから。俺なんか火だぞ火」
「あっははは、干からびちゃえ」
 この一か月、練習と称して一人だけボコボコにされ続けてきた香也は、むしろ干からびろと凌をわらった。
「ったく…ほんと、いつ現れるんすかねえ、その水の悪魔とやらは」
「さあな。近いうち、とは言ったが」
「終わりが見えないんじゃ、俺が先にバテちゃうっすよ」
 ほぼ毎日、香也の能力で対水の悪魔の練習をしてきた彼ら。
 そのおかげで、実力の向上とともに対策もしっかりできてはいるはずだ。
 とはいえ、疲れて本番で本当の力が出せませんでは本末転倒だ。
 その上――おそらくは今狙っている悪魔の手下の悪魔だろう――弱い悪魔の出現件数も増えている。
 一か月前の大量発生を超える量はいまだ記録されていないが、それでもそれに近い数が記録される日もあった。
「あと少しだと思ってやるしかねえだろ」
「…あと少し、ねえ」
 生暖かい風が、汗を乾かすことなく過ぎ去る。
 もうすでに学校は始まっているが、部活によっては活動がなかったりと、放課後の早い時間帯にしては人の気配が薄い。
 遠くに聞こえる運動部の掛け声が、二人の間を通り抜けた。
「おや、休憩ですか」
 ふと、わざとらしい丁寧な口調で話しかけられる。
「涼真」
 3つ子の一人、涼真だった。
 涼真はふふっと笑うと、
「そろそろ二人も来ます。その前に香也、僕の相手をしていただけませんか」
 と言った。
「いっすよ~」
 香也は立ち上がり、涼真の前に立つ。
「涼真一人だからって、手加減しないっすよ」
「望むところです」
 二人は力を発現した。
 水の刃とつぶてを携えた香也に対し、涼真は――
「うわ、新技っすか、その感じは」
「ええ、試したいので、少々お付き合いください」
 香也は内心、これは面倒だと思いながらも、それがどんなものなのか見たいという好奇心が多少あった。
 普段は毒を刃の形になんて形成しない涼真がそうしているのももちろんだが、それ以上に、涼真の剣技に興味があったというのが理由だ。
「いきます」
「っし、いいっすよ」
 涼真は地面を蹴った。
 そして、素早い抜刀で、香也の刃を切る。
「!?」
 水の刃は腐ったように溶け、再生しない。
 これには外野で見ていた凌も驚きを隠せなかった。
 なんせ、先ほど香也と凌が手合わせしたときは、水の刃はほぼ無限に再生したのだから。
 香也は切断された水の刃に、いつもは見せない驚きの表情を浮かべながら、それでも何とか持ちこたえる。
 つぶてをぶつけて押し返しながら、何とか一撃を入れようとするが、入らない。
「涼真、剣持たせてもつよいんすね…!?」
「まあ、手ほどきは受けていましたからねえ」
 香也は刃を形成しなおすが、それはあっけなく涼真に切られる。
 最後は、涼真の回し蹴りで決着がついた。
「あっちゃー、負けっすよ負け、これは無理っす」
 地面に倒され、刃を寸止めされた香也は、降参降参と言って両手を挙げた。
「…どうでした?通用しそうですか」
 涼真は得意げな顔で香也に聞いた。
「相手はどうかわからないっすけど、少なくとも俺はもう手合わせしたくないくらいっすよ…」
「それはそれは」
 にやにやとしながら、涼真は一度力を収めた。
「で、実際のところの批評をお願いしても?」
 香也も一度力の発現をやめ、涼真の問に答える。
「まあ、剣さばきは涼河と涼羽に劣るっすね。俺も見きれないわけじゃないっすよ。ただ、その刃の特性がその隙を補って余りあるかもしれないっすね」
 なるほど、と涼真は頷いた。
「それ、水特化っすか?」
「いいえ、他のにも効きますよ。一応二人に協力してもらって、試しました。ただ――」
「一つ以上出せない、とか?」
 香也の言葉に、涼真はゆっくり頷く。
「なるほどそりゃあちょっと使い勝手悪いかもな」
 凌も話に入ってきて言う。
 本来鍵使いの能力とは、あまり剣や刀のように手にもって戦うものではない。
 先ほどの水のつぶてや、涼真が普段使うような援護射撃用の弾丸などのように、直接手で触れずに、遠距離から狙うのが一番扱いやすい能力なのだ。
 つまり、剣や刀のようにして戦うのには、それなりの労力が必要となる。
 ましてや、今の涼真のように、特殊な能力を付与するともなれば、その力が発揮できる範囲は大きく制限される。
「涼真は歴代の紫の鍵使いの中でも間違いなく上級者っすけど…さすがに厳しいっすかねえ」
「気体で相手侵せるレベルではあるもんな」
 凌と香也が、そろって首をかしげる。
「まあ、隙があれば使う、ということにしましょうか」
「そうっすね、それがいいっすよたぶん」
「だな、それがいい」
 ありがとうございます、と一言言って、涼真は笑った。
(隙が無ければ使えない技なんて…)
 使えないな、と誰に向けたのでもなく、自分に向けた言葉に少し嫌悪を抱きながら、涼真は兄弟を待った。
第二光 1話‐1 
Latest / 112:00
44:26
赤之瀬 夕@緋空
たまに手が止まりますが、その時はだいたい考えてるか休んでるかトイレです。
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一次創作書きます 『黎明の天鍵』第二光 1話
初公開日: 2020年05月30日
最終更新日: 2020年05月30日
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一次創作書きます。『黎明の天鍵』という、エブリスタで連載中の作品です。
おそらくそんなに読んでなくても読めますが、ぜひこちらを一度読んでからおいでください。
作品リンク→https://estar.jp/novels/25583580
作者プロフィール→https://estar.jp/users/285837697
一次創作書きます。
平日の夜ですが、一次創作を書いていきます。作品リンクはこちら→『黎明の天鍵』 https://est…
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